あぶらがや (油茅)
学名 |
Scirpus wichurae f. concolor |
日本名 |
アブラガヤ |
科名(日本名) |
カヤツリグサ科 |
日本語別名 |
アイバソウ、アブラシバ、エゾアブラガヤ、シデアブラガヤ、メガヤ |
漢名 |
球穗藨草(キュウスイヒョウソウ, qiúsuì biāocăo) |
科名(漢名) |
莎草(サソウ,suōcăo)科 |
漢語別名 |
茸球藨草 |
英名 |
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2008/09/11 入間市宮寺 |
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辨 |
アブラガヤには「変化が多く、いろいろの名称がつけられているが、現在のところはっきりわけることができない」(『日本の野生植物』)。 |
アブラガヤ属 Scirpus(藨草 biāocăo 屬)には、世界に約20-50種がある。
incl. Maximowicziella
エゾアブラガヤ S. asiaticus(S.lineatus subsp.wichurae, S.wichurae var.borealis,
S.borealis, S.wichurae subsp.asiaticus)
コマツカサススキ S. fuirenoides
セフリアブラガヤ S. georgianus(S.atrovirens var.georgianus) 北米産、日本に帰化
イワキアブラガヤ S. hattorianus(S.atrovirens ssp.hattorianus) 北米産
ヒメマツカサススキ S. karuisawensis(S.fuirenoides var.jaluanus, S.fuirenoides
var.karuisawensis; 華東藨草)
チュウゴクアブラガヤ S. lushanensis(S.wichurae subsp.lushanensis, S.lineatus
subsp.wichurae var.lushanensis)
タカネクロスゲ S. maximowiczii(佛焰苞藨草)
ヒメクロアブラガヤ S. microcarpus 北米産、日本に帰化
マツカサススキ S. mitsukurianus
ツルアブラガヤ S. radicans(東北藨草)
S. rosthornii(百球藨草・百球荊三稜)
ツクシアブラガヤ var. kiushuensis(S.ternatanus subsp.kiushuensis, S.kiushuensis)
クロアブラガヤ S. sylvaticus(林生藨草)
クロアブラガヤ var. maximowiczii(S.orientalis; 東方藨草・朔北林生藨草)
オオアブラガヤ S. ternatanus(百穗藨草)
アブラガヤ S. wichurae(球穗藨草)
アブラガヤ f. concolor(S.wichurae var.concolor)
アイバソウ f. wichurae(S.linealis subsp.wichurae)
チュウゴクアブラガヤ var. lushanensis(S.lushanensis;廬山藨草)
なお、Scirpus の変遷については、ホタルイ属を見よ。 |
カヤツリグサ科 Cyperaceae(莎草 suōcăo 科)については、カヤツリグサ科を見よ。 |
訓 |
和名は、穂に油の香りがあることから(小野蘭山『本草綱目啓蒙』9 白茅条)。 |
小野蘭山『本草綱目啓蒙』19(1806)狼尾草の条に、「蒯草 アブラシバ アブラガヤ カニガヤ豫州 ヤマゝスハリ播州 ナキリ長州 ミチクサ豫州 アイバサウ勢州」と。 |
漢字の藨は、ヒョウ,biāo と読めばタンキリマメ或はサンカクイ・アブラガヤの仲間を指し、ヒョウ,pāo と読めばキイチゴ・スグリの仲間(ことにはナワシロイチゴ)を指す。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・朝鮮・中国東北・青海・ヒマラヤ・タイに分布、平地・山地の湿地に自生する。 |
誌 |
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